■2019.10.15号 No368
運転中は画像を思い浮かべる行為を避ける
目による情報収集で安全運転を
 日々、痛ましい自動車事故が相次いで起こっています。個々の事故の原因に対しては詳細な検討が必要ですが、一方で事故を起こすドライバーには、高齢者が多いことが知られています。
 また、警察庁が高齢ドライバーによる交通事故対策として、「運転技能を調べる実車試験」を導入する検討をはじめたということもニュースになっています。
 75歳未満の交通死亡事故率は、10万人当たり3・8人であるのに対して、75歳以上の交通死亡事故率は8・9人と2倍以上です(2016年警察庁資料)。
 高齢者から免許を返納させる議論もありますが、都会はまだしも地方では交通手段が他にないことから、免許返納に踏み切るのは難しい現実もあります。
 現在、とくに高齢者による自動車事故を減らすために、アクセルとブレーキの踏み間違いを抑制する自動車の義務化が検討されています。
 統計やニュースを見ると、高齢者は若い人に比べて踏み間違いが8倍あるといわれています。また、死亡事故の要因分析(内閣府「高齢者に係る交通事故防止」)を見ると、若年者に比べて高齢者が8倍以上になっています。では、どの程度かというと、若年者では死亡事故原因の0・7%なのが、高齢者では5・9%となっているのです。
 高齢者の事故原因は「認知症」などの「認知機能低下」や「反応低下」によるものと思われがちですが、死傷事故のうち、人的な要因、判断の遅れは18・0%、操作上の誤りは8・0%です。一方で、発見の遅れが73・8%と最も多くなっています。つまり、状況の変化や歩行者を発見できないことが、最も大きな問題です。
 対策としてはまず、運転中に視野を狭める(視覚に割く脳の容量が減る=見ていない)ような行為をしないことです。運転者と話す同乗者の人は、例えば、「昔一緒に行った場所を思い出す」「家族の顔を思い浮かべる」など、画像を想起させるような会話を避けるべきです。
 また、目の病気がないかをチェックすることも必要になります。健康診断以外の眼科でのチェックも必要です。
【東京地連・道交法対策委員会】