■2019.10.1号 No367
死亡事故で不起訴処分を
わからないことはわからないと主張
  A交通労組の組合員Sさんは3月23日午前2時頃、実車で大田区の環状7号沢田交差点から前2台の車両に続いて蒲田方面に東邦医大通りを進行。前の2台は約70キロの速度でしたが、Sさんは約40〜50キロで追随中、約200メートル進行した地点で道路の先に物体が動くのが見えたので、あわてて右にハンドルを切りましたが、接触してしまいました。
 車を止め、確認したところ、人が倒れていました。Sさんは、すぐに被害者の方を舗道側に移し、警察と救急に連絡しました。被害者の方は71歳の男性で病院に搬送されましたが、不幸にもお亡くなりになってしまいました。
 Sさんは大森警察署に2日間拘留され、警察・検察庁で調書を作成。釈放後、A交通労組法対部と弁護士に相談しました。
 法対部はSさんの拘留中に家族からの連絡で車が大森警察署にあることを知り、現場検証を実施。弁護士とともに、事故と同時刻での検証や警察の実況見分調書作成にも立ち会い、「Sさんの発見が遅れたのではないか(前方不注意)」と過失を取ろうとの尋問に、Sさんに「わからないことは、わからない」と主張させました。
 そして現場検証の結果、@事故接触地点手前右側にスーパーがあるが、事故の時間は暗く目撃者もいない。ASさんは左側から低い位置に何かが飛び込んできたと思った。B車の接触場所はバンパー左前側だけである(横断はしていない)。C通過する際に前の2台との時間差は約4秒程度あった―ことがわかりました。後日、法対部は公安委員会に「加点入力停止の申し入れ書」も提出しました。
 法対部と弁護士は、被害者の方は車2台が通過した後、もう車は来ないのでは?或いは今なら渡れると判断し横断をはじめたが、何らかの理由で転倒し、Sさんの車と接触したのでは―と推測し、Sさんの過失は少ないと判断。「不起訴処分」を主張しました。そして検察庁は7月9日、不起訴処分を決定しました。
 Sさんは「不起訴処分にはなりましたが、被害者の方の死亡は残念で悔やみきれません」と話しています。
【東京地連・道交法対策委員会】